CLOVA Dubbing vs ElevenLabs:同じ台本を9つの声で実際に聴き比べてまとめました

CLOVA Dubbing(CLOVA Voice)とElevenLabsに同じ韓国語台本4種を渡し、9つの声・36サンプルを実際に聴き比べました。感情の演技、英語混じりの発音、料金や無料プランの商用利用条件まで、2026年7月時点で総まとめ。

こんにちは、Sonethoです。⚡

 

「YouTubeのナレーションなら、CLOVA Dubbingで十分じゃない?」
よくいただく質問です。
そこで、自分で比較してみました。
同じ韓国語の台本4種を、CLOVA Voiceの5声とElevenLabsの4声、合計9つの声で生成し、36サンプルをすべて聴きました。

 

🧪 どうやって比較したか

台本は4部門です。
感情の演技(合格の知らせに喜び、やがて悔恨に沈むセリフ)、ニュース調の朗読、英語・数字の混在(ChatGPT、$22など)、そして長文の一貫性。
CLOVA側は、CLOVA Voice APIで標準1つとPro4つを生成しました。
CLOVA DubbingがまさにこのCLOVA Voiceエンジンを使っていると、Naver Cloudの公式ドキュメントに明記されているため、品質比較として有効です。
ElevenLabs側は、韓国語コミュニティで人気の声2つを、v2とv3の2モデルで生成しました。

 

以下、各部門に実際のサンプルを入れてあります。ぜひご自身で聴いて判断してください。
すべて今回のテストで生成したオリジナルで、比較目的の抜粋です。

 

🎧 実際に聴いてみた結果

部門

BEST

ひとことコメント

感情の演技

ElevenLabs

CLOVAは正直に言って第1世代のロボットTTS。
ElevenLabsは演技をする

英語・数字の発音

Eleven v3

ほぼすべて正しく読む。意外な結果:CLOVAがEleven v2より上

「これ人間では?」の瞬間

ElevenLabs

特によく学習されたPVCは、人間かどうか見分けが難しい

声の一貫性

CLOVA・Eleven v2

v3はよく読む反面、声が変わってしまう欠点

 

結果をかみくだいてお伝えすると、こうです。

 

 

🎧 感情部門を実際に聴いてみる

台本:「はぁ…合格だなんて、これ夢じゃないですよね?」

CLOVA Voice (Ara Pro)

ElevenLabs (Hyuk, v3)

 

感情表現は、比較が成立しませんでした。
CLOVA VoiceはProでも標準でも、感情的なセリフをニュースのように読み上げます。
そもそもCLOVA Dubbingには、感情を指示する調整機能自体がありません。速度、ピッチ、特殊効果だけです。
ElevenLabsはため息と喜びのトーンの切り替えを実際に演じ、よく学習されたPVC(自分の声のクローン)は、人間かAIか見分けがつかないレベルでした。

 

英語・数字の混在では、面白い逆転がありました。
いちばん上手に読んだのはEleven v3でした。ChatGPT、Gemini、$22といった表現を、ほぼすべて正確に発音しました。
ところが2位は、ElevenLabs Multilingual v2ではなくCLOVAでした。
v2は学習データにないパターンに出会うと発音が崩れますが、CLOVAはそれより安定して読みました。
CLOVAの中でも差があります。標準ボイスよりProボイスの方が、英単語を明らかに上手に読みます。

 

🎧 英語・数字部門を実際に聴いてみる

台本にChatGPT、Gemini、$22が混ざっています

① ElevenLabs v2 (Hyuk):読めない方

② CLOVA Voice (Ara Pro):意外にも安定

③ ElevenLabs v3 (Hyuk):ほぼ正確

 

v2とv3の性格の違いも明確でした。
v2は学習データベースなので、慣れた文は安定していますが、初めて見るパターンには弱いです。
v3は初めて見るパターンもよく読む反面、段落が変わるときに声のトーンが揺れる一貫性の欠点があります。
この特性は、Eleven v3 vs v2 韓国語4部門テストでより詳しく扱っています。

 

🎙️ 9つの音声をすべて聴き比べる

上記では代表的な音声のみを紹介しました。
同じ感情のスクリプトで作成した9つすべてを掲載します。
比較のために、先ほど聴いた2つもそのまま残しています。

 

CLOVA Nara (標準)

 

CLOVA Ara Pro

 

CLOVA Donghyun Pro

 

CLOVA Ian Pro

 

CLOVA Yuna Pro

 

ElevenLabs Hyuk (Multilingual v2)

 

ElevenLabs Hyuk (v3)

 

ElevenLabs Selly (Multilingual v2)

 

ElevenLabs Selly (v3)

 

CLOVAの中でも標準とProでは違いがあります。
ただし、4種類のPro同士は声質が異なるだけで、感情表現の処理方式は同じです。
ElevenLabsは同じ音声モデルでも、v2とv3では別人のように聴こえます。

 

⏱️ 品質だけでなく速度も計測しました

1本の動画から数十個のクリップを生成する場合、生成時間はそのまま作業時間に直結します。
そこで36個のサンプルを作成する際、APIの呼び出しから音声の受信完了までを合わせて記録しました。

 

ボイス平均生成時間秒間処理文字数
CLOVA Nara (標準)918ms193文字
CLOVA Donghyun Pro1,391ms127文字
CLOVA Ian Pro1,568ms113文字
CLOVA Yuna Pro1,592ms111文字
CLOVA Ara Pro1,596ms111文字
ElevenLabs Selly (v2)4,104ms43文字
ElevenLabs Hyuk (v2)4,256ms42文字
ElevenLabs Selly (v3)6,855ms26文字
ElevenLabs Hyuk (v3)6,899ms26文字

 

最も信頼できる数値はv3とv2の差です。
v3はv2より平均65%遅い結果となりました(6,877ms 対 4,180ms)。
2つのモデルをボイスごとに交互に呼び出したため、時間帯やサーバーの状態がどちらか一方にのみ有利に働くことはありません。
前述の通りv3は英語の発音が優れていますが、その代償が時間です。
クリップを100個作成する場合、v2では7分、v3では11分かかるという計算になります。

 

エンジン間の格差は3.9倍でした。
CLOVAの平均は1,413ms、ElevenLabsの平均は5,529msです。
秒間処理文字数で見ると125文字 対 32文字となります。
CLOVAの標準ボイスは918msで最も速く、同じCLOVA内でもProモデルは標準より遅い傾向があります。

 

限界についても明記しておきます。
組み合わせごとに1回のみの測定であり、ネットワークの往復時間を含んでいます。
また、測定ループはカテゴリー単位でした。同じカテゴリーの呼び出しを連続して行ったため、どのカテゴリーが遅かったのかについては、テキストの特性によるものか、その瞬間のサーバー状態によるものかを切り分けることはできません。
そのため、カテゴリー別の順位は結論として記載していません。
エンジン間の格差とv3 対 v2の差のみ、偏向で説明がつかないほど大きいため、上記に記載しました。

 

補足すると、この数値はMultilingual v2とv3を一度に受信する方式の結果です。
ElevenLabsは低遅延を目的としたFlash系モデルやストリーミング方式を別途提供しています。
リアルタイムの対話や通話用として選ぶ場合は、この表ではなくそちらを参照する必要があります。

 

💰 料金とライセンス:ここが本当の分かれ道

品質ではなく条件を見ると、差はさらに大きくなります。2026年7月時点です。

 

項目

CLOVA Dubbing

ElevenLabs

無料

月15,000文字、ダウンロード20回

月10,000クレジット

無料の条件

ウォーターマーク強制+出典表記+収益化チャンネルへの投稿不可

出典表記で商用利用可

商用権のスタート価格

19,900ウォン(ただし個人・非営利限定)

$6(約8,000ウォン、フル商用権)

有料販売・広告・放送

Premium 89,900ウォンから

$6 Starterから

ボイスクローン

なし

$6からインスタント、$22からPVC

 

注意点をひとつ。
CLOVA Dubbingの無料プランを収益化YouTubeに使うと、規約違反です。
2023年12月から、無料プランは「収益がいっさい発生しないチャンネル」にのみ許可されています。
「出典さえ表記すればAdSenseチャンネルも無料」というブログ記事は、廃止された古いポリシーです。
そしてStandard(19,900ウォン)を購入しても、有料販売、受託制作、放送、広告は依然として不可です。
それはPremium(89,900ウォン)の領域です。

 

🤔 では、どれを使えばいいか

CLOVA Dubbingが合う場合
収益化しないチャンネルや、個人保存用の動画を作るとき。
動画のアップロードから字幕、効果音、ダビングまで、1画面で完結するエディターが必要なとき。
韓国語UIとモバイルアプリが使いやすいとき。

 

ElevenLabsが合う場合
収益の出るコンテンツに使うとき。約8,000ウォンからフル商用権なので、条件の計算が要りません。
感情の演技が必要なナレーション、オーディオブック、セリフの作業。
自分の声をクローン(PVC)してコンテンツを作りたいとき。

 

ElevenLabsは、下のリンクから新規登録すると、Creatorプランの初月50%割引が自動で適用されます。

ElevenLabsの初月50%割引を受け取る →

 

❓ よくある質問(FAQ)

Q. CLOVA Dubbingの無料プランを収益化YouTubeに使ってもいいですか?
いいえ。
2023年12月から、無料プランは収益が発生しないチャンネルへの投稿のみ許可に変わりました。
AdSenseがオンのチャンネルなら有料プランが必要で、有料販売や広告動画はPremium(月89,900ウォン)から可能です。

 

Q. CLOVA DubbingとElevenLabs、どちらがより自然ですか?
実際に聴いた限りでは、感情表現と全体的な自然さはElevenLabs、特にv3とよく学習されたPVCが上でした。
ただし英語混じりの文では、CLOVAがElevenLabs v2より安定して読むという逆転もありました。

 

Q. CLOVA Dubbingの価格はいくらですか?
無料(月15,000文字)、Standard 月19,900ウォン、Premium 月89,900ウォンです。
Standardは個人・非営利用途限定なので、有料販売や広告に使うにはPremiumが必要です。

 

韓国語TTSの三つ巴が気になる方は、Typecast vs Vrew vs ElevenLabs比較もあわせてどうぞ。
音声認識(STT)対決は、CLOVA音声認識 vs Scribe 実測に続きます。
次の記事でまたお会いしましょう。Sonethoでした。⚡